文字ごとの発音の仕方に絶対的で例外のない規則が存在するスペイン語。
アクセントの置き方にも、やはり絶対的な規則が存在します。
その前に、予備知識で「多重母音」を知っておいていただきましょう。
以下のものは、文字としては 2文字・3文字ですが、つながって一つの母音であるとみなします。
二重母音 : ai, au, ei, eu, oi, ou, ia, ie, io, iu, ua, ue, ui, uo
三重母音 : iai, iei, uai, uei
以下、「母音」といった場合はこのような多重母音も含みます。
多重母音にアクセントを置く場合、アクセント位置は a、e、o となります。
なお、上記のスペルで、a、e、o 以外の文字にアクセント記号がある場合は、その位置にアクセントを置きます。
ただし、この場合は多重母音 (=一つの母音として扱う) ではなく、複数の母音が並んでいるものとして扱います。
例 : río (川、ri-o) Raúl (ラウール[人名]、ra-ul)
では、本題。アクセントの置き方です。
太字で書いてある部分が、アクセントの位置です。
(1) アクセント記号がある単語は、その位置にアクセントを置く。
japonés (日本の)、fábrica (工場)
(2) アクセント記号がなく、母音字 (a, e, i, o, u) または n、s で終わる単語は、後ろから二番目の母音にアクセントを置く。
espacio (空間)、examen (試験)、regalos (プレゼント)
(3) アクセント記号がなく、n、s 以外の子音字で終わる単語は、最後の母音にアクセントを置く。
usted (あなた)、andar (歩く)、canal (運河)
…これだけです。しかも(外来語を除けば)例外はありません。簡単でしょう?
では、練習で次の文を読んでみましょう。
"Hágase la luz," dijo el Dios en el primer día. (「光あれ」と神は最初の日に言われた)
「アガセ ラ ルス、ディホ エル ディオス エネル プリメル ディア」のようになります。
アクセントがある母音は少しのびて聞こえることがありますが (España → エスパーニャ、など)、意図的にのばそうとしているものではないので、そのあたりが不自然にならないようにしてください。
発音上の読みがなでどうしてもこれを反映するなら、「小さいァ行」でしょうか (「エスパァニャ」のように)。