系図の意味

だいぶ前の話ですが (今年の8月頃でしたでしょうか)、私が作ったイギリス国王系図を引き合いに出して「たとえばイギリスでは女王の後は王朝名が変わっている。つまり女系による王位/皇位継承は王朝交代を意味する」と言った人がいました。
これに対して私は「あの系図は “これまでがそうだった” ことを示しているだけで、”これからもそうである” ことを意味するものではない」と答えた記憶があります。

ちなみに、イギリス王家 (ウィンザー家) については「(チャールズ王太子やその子孫の姓は “ウィンザー” ではなく “マウントバッテン=ウィンザー” であるが) 今後特別な決定がされない限り、王太子が国王に即位した後も家名は引き続き “ウィンザー” である」ことがイギリス王家公式サイト (本文の最後の段落) で明言されています。
オランダではウィレム3世と現在のウィレム=アレクサンダー国王の間に3人の女王がいましたが、「オラニエ=ナッサウ」の家名は現在にいたるまで絶えることなく伝えられているはずです (確実な証拠は見つけていませんが)。

それにしても、日本人は「先例に従い、それを変えない」ことを重視する人が多いのですね…
それ自体が悪いとはいいませんが、だからといって「是が非でも変えてはいけない」という意味にはならないはずなのですけどね。
将来、チャールズ王太子が即位したときには恐らく家名を変えずにあの系図を更新することになるわけですが、さて件の人はそれを見たときに何と言うのでしょうか。

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